MTGの絆魂:仕組みと裁定をわかりやすく解説
絆魂は、発生源が与えたダメージと同じ点数のライフを同時に得る能力です。戦闘での動き、二段攻撃や感染との関係、ライフ獲得の誘発まで解説します。

この記事の内容
絆魂はマジックでもっともシンプルなキーワード能力のひとつですが、それでも対戦中によく揉めます。誘発するの? 対応できるの? 二段攻撃のときや、ライフがもう1点しかないときはどうなるの? ここではルールそのものと、よく出てくるケースを見ていきます。
ルール
702.15b 絆魂を持つ発生源によって与えられたダメージは、そのダメージによって生じる他の結果に加えて、その発生源のコントローラー(コントローラーがいない場合はオーナー)にその点数のライフを得させる。
つまり吸血鬼の夜鷲が2点のダメージを与えれば、そのコントローラーは2点のライフを得ます。基本のルールはこれだけです。細かいのは「どうやって」と「いつ」の部分です。
誘発型能力ではない
絆魂は常在型能力です(ルール702.15a)。ライフの獲得はダメージそのものの一部で、あとから起きる別の出来事ではありません。
- ダメージとライフ獲得の間に、誰も対応できません。
- スタックを使わないので、誘発型能力のように打ち消されることもありません。
ここが魂の絆のような古いカードとの違いです。こちらは「エンチャントされているクリーチャーがダメージを与えるたび、あなたはその点数のライフを得る」と書かれています。これは誘発型能力なので、スタックに置かれ、プレイヤーは対応できます。
同時にライフを得ることが大事
ライフがダメージと一緒に入ってくるので、殴り合いのレースで絆魂が命を救うことがあります。戦闘ダメージはすべて同時に与えられ(ルール510.2)、ライフが0のプレイヤーが敗北するのは、そのあと状況起因処理がチェックされたときです。
たとえばあなたのライフが3点だとします。対戦相手の5/5があなたを殴り、同時にブロックされなかったあなたの絆魂持ちの4/4が相手を殴ります。5点を受けるのと4点を得るのが同時なので、3 − 5 + 4 = 2。あなたは生き残ります。
これが魂の絆だった場合は、誘発が解決する前にライフが−2になり、ゲームに敗北します。
どんなダメージでも、どこからでも
絆魂は戦闘専用ではありません。
- 戦闘以外のダメージも対象です。 絆魂を持つクリーチャーが能力でダメージを与えれば、その点数のライフを得ます。バジリスクの首輪のような装備品なら、つけたものに絆魂を与えられます。
- ダメージの行き先は問いません。 クリーチャー、プレイヤー、プレインズウォーカー、バトルへのダメージで、どれもライフを得ます。
- 領域も問いません。 発生源がどの領域からダメージを与えても、絆魂は機能します(ルール702.15d)。
得られるライフは実際に与えたダメージの量で、クリーチャーのパワーではありません。
- ダメージが軽減されたら、何も与えられていないので何も得られません。
- ダメージが増えれば、得るライフも増えます。焦熱の解放はあなたの発生源からのダメージを3倍にするので、3点を与えるはずだった絆魂持ちは9点を与え、あなたは9点を得ます。
- トランプルを持たないクリーチャーがブロックされた場合、ブロック・クリーチャーのタフネスが1しかなくても、戦闘ダメージはすべてそのブロック・クリーチャーに与えられます。1/1にブロックされた絆魂持ちの5/5でも、5点のライフを得られます。
二段攻撃と、複数の絆魂
二段攻撃は戦闘ダメージを2回与えます。先制攻撃の戦闘ダメージ・ステップで1回、通常のステップで1回です。絆魂はどちらにも適用されるので、ライフを2回得ます。これらのステップが戦闘のどこにあるかはターンの流れの解説を見てください。
同じクリーチャーに絆魂が2つあっても、追加の効果はありません(ルール702.15f)。2倍得られるわけではありません。
複数の絆魂の発生源が同時にダメージを与えると、発生源ごとに別々のライフ獲得の出来事になります(ルール702.15e)。ライフを得たときに誘発するカードではこれが重要です。
- アジャニの群れ仲間は、ダメージを与えた絆魂の発生源1つにつき+1/+1カウンターを1個得ます。戦闘全体で1個ではありません。
- テューンの大天使は自身も絆魂を持ち、あなたがライフを得るたびにあなたのクリーチャーすべてに+1/+1カウンターを1個ずつ置きます。絆魂持ち3体で攻撃すれば、3回誘発します。
感染との組み合わせと、ライフ獲得を止めるカード
感染: 感染を持つ発生源からのダメージは、プレイヤーにライフを失わせる代わりに毒カウンターを与えます。それでもダメージであることに変わりはないので、絆魂で同じ点数のライフを得られます(ルール120.3f)。詳しくは毒カウンターの解説をどうぞ。
「ライフを得られない」効果: 硫黄の渦はプレイヤーがライフを得られないようにします。絆魂持ちはダメージを与えますが、ライフを得る部分は何も起きません。
絆魂ではないもの
絆魂がなくてもライフを得るカードはたくさんあります。
- Lightning Helixは3点のダメージを与えて3点のライフを得ますが、これは絆魂ではなく呪文に書かれた効果で、与えたダメージの量には左右されません。
- 魂の管理人は、他のクリーチャーが戦場に出るたびに誘発してライフを得ます。
- 極上の血は対戦相手がライフを失ったときにライフを得ます。ライフの喪失はダメージではないので、これも誘発型能力です。
統率者戦での絆魂
ライフ40点の卓で絆魂は強力ですが、忘れられがちな限界がひとつあります。ライフを得ても統率者ダメージは元に戻りません。ある統率者から戦闘ダメージを18点受けていたら、どれだけライフを得ても、その統率者に負けるまであと3点のままです。ルールの全体は統率者ダメージのルール、他のフォーマットのライフは初期ライフの解説を見てください。
対戦中の絆魂の記録
絆魂によるライフの動きは紙だと追いにくいものです。攻撃側のライフが増えて防御側のライフが減り、それが1回の戦闘で何度も起きることもあります。
Lotusはゲーム中のライフの増減をすべて履歴に記録するので、ややこしい戦闘のあとでも何が起きたか確認できます。ゲームが終わると、共有したゲームのまとめに各プレイヤーのライフのグラフが表示されます。