統率者戦のブラケットを解説:5つのブラケットとゲームチェンジャー・リスト
統率者戦の5つのブラケットの意味と、それぞれで何が許されるか(ゲームチェンジャー、コンボ、追加ターン、土地破壊)を解説。2026年版ゲームチェンジャー全53枚のリスト付き。

この記事の内容
2025年2月から、統率者戦には最初の土地を置く前にデッキの強さを伝える公式の方法があります。ウィザーズの統率者戦フォーマット・パネルは、デッキを5つのブラケットに分けています。各ブラケットには名前と、そのレベルのプレイヤーが期待することの短いリスト、そしてゲームが続くべきターン数があります。ここでは各ブラケットの意味、デッキに入れていいもの・いけないもの、そして現在のゲームチェンジャー・リストを紹介します。
以下の数字は、公式の統率者戦ブラケットのページと、フォーマット・パネルによる更新(最終更新は2026年2月9日)に基づいています。ブラケットは総合ルールには含まれておらず、今も「ベータ」のラベルが付いています。
5つのブラケット早見表
| ブラケット | ゲームチェンジャー | ターン | 禁止されるもの |
|---|---|---|---|
| 1 Exhibition | なし* | 9+ | 土地破壊、追加ターン*、コンボ* |
| 2 Core | なし | 8+ | 土地破壊、連続する追加ターン、コンボ |
| 3 Upgraded | 3枚まで | 6+ | 土地破壊、連続する追加ターン、6ターン目より前のコンボ |
| 4 Optimized | 制限なし | 4+ | 禁止リストのみ |
| 5 cEDH | 制限なし | 制限なし | 禁止リストのみ |
「土地破壊」は大量土地破壊、「コンボ」は2枚コンボのことで、どちらも後で説明します。* Exhibitionのデッキは、卓が同意すれば、テーマ性の強いカードに限ってこれらを曲げてもかまいません。
ウィザーズはブラケットのページで、優先順位をこう示しています。
各ブラケットには意図と理念があり、それが最も重要な部分です。さらに、そのレベルで期待されることを、いくつかの指標(2枚の無限コンボ、追加ターン、大量土地破壊)で示したリストもあります。
ターン数は2025年10月に追加されたもので、このシステムでいちばんはっきりした線引きです。ゲームが必ずその長さ続くという意味ではありません。そのターンにゲームが終わっても、卓の誰も損した気分にならない、という意味です。ウィザーズ自身の例では、ブラケット3の6ターンとは「誰かの7ターン目に入ったら、ゲームが終わっても満足できる」ということです。
各ブラケットの意味
ブラケット1:Exhibition
強さよりテーマ。デッキは何かを見せるためにあります。すべてのカード名に「4」が入っている、クリーチャーが全部馬、統率者がプレイテスト・カードやアン・セットのカード、といった具合です。勝ち手段はテーマ重視か単純に弱いもので、ゲームは最低9ターン続くべきです。
カードの使用可否を交渉できるのはこのブラケットだけで、デッキの主役ならゲームチェンジャーでもかまわない場合があります。ウィザーズの例は、ボーラスをテーマにしたデッキのボーラスの城塞です。まずは卓に聞いてみましょう。
ブラケット2:Core
最適化されていない素直なデッキで、強さより楽しさで選んだカードも入っています。勝ち方はじわじわと進み、盤面から予想でき、妨害もしやすいもの。ゲームは最低8ターン続くべきです。ゲームチェンジャーなし、大量土地破壊なし、追加ターンの連続なし、2枚コンボなし。
2025年10月まで、ウィザーズはCoreを「平均的な構築済みデッキ」と説明していました。スターター統率者デッキと『モダンホライゾン3』の構築済みデッキでは強さがまったく違うためこの表現はなくなりましたが、ほとんどの構築済みデッキは今もここに収まります。
ブラケット3:Upgraded
シナジーが強くカードの質も高い、強化されたデッキで、対戦相手を妨害することもできます。ゲームチェンジャーは3枚まで。このレベルでは「アドバンテージ源やゲームを終わらせる呪文になりやすい」もので、リスティックの研究、息詰まる徴税、超過したサイクロンの裂け目などです。数ターンかけて準備したあと、手札から一気に勝ちにいく形が多く、ゲームは最低6ターン続くべきです。
2枚コンボは、6ターン目より前に出てこない限り使えます。ウィザーズは、これが抜け道ではないとはっきり書いています。「だからといって、2枚の無限コンボを手札に抱えて後のターンまで待てばいいという意味でもありません。コンボが頻繁に出てくるなら、そのデッキはこのブラケットには向いていません。」
圧倒的に幅の広いブラケットです。フォーマット・パネルは2026年2月に分割を検討しましたが、今のところは見送っています。
ブラケット4:Optimized
致死的で、安定していて、速い。ゲームチェンジャーは何枚でもよく、このレベルでは「高速マナ、雪だるま式に増えるリソース・エンジン、ピッチ・スペルの妨害、サーチ」になりやすいものです。魔力の櫃、意志の力、悪魔の教示者などですね。禁止リスト以外にデッキ構築の制限はなく、ゲームは最低4ターン続くべきです。ブラケット4とブラケット5を分けるのは、これらのデッキがcEDH環境向けに組まれていないという点です。
ブラケット5:cEDH
競技環境向けに組まれたデッキで、多くは定番のcEDHリストがもとになっており、勝ち方は速さと安定性のために最適化されています。禁止リスト以外の制限はなく、どのターンにゲームが終わってもおかしくありません。プレイヤーは何よりも勝つことを優先し、卓の全員がそれを承知のうえで始めます。
ゲームチェンジャーとは
公式の定義はこうです。
ゲームチェンジャーとは、統率者戦のゲームを劇的にゆがめうるカードです。リソースで独走できる、多くのプレイヤーが嫌う方向にゲームを動かす、他人のプレイを封じる、最強のカードを効率よくサーチする、あるいはカジュアルなゲームの楽しさを損ないがちな統率者になる、といったカードが該当します。
ゲームチェンジャーはすべて統率者戦で使用可能です。このリストは「問題なし」と禁止リストの中間の段階で、禁止リストから外れたカードはたいていそのままここに入ります。2026年2月の生命の律動や、2025年4月の合同勝利と陰謀団の先手ブレイズがその例です。今のところ例外は呪文追い、ルーツリーで、2026年2月に禁止解除されましたが、ゲームチェンジャーにはなりませんでした。もともと強さが理由で禁止されたわけではなかったからです。
2025年10月からは、2種類のカードが意図的にリストから外されています。重いボム(9マナも払うなら強いものが出て当然)と、統率者のときだけ問題になる伝説のカードです。「百合子を使いたい」と言えば、それだけでゲーム前の宣言としては十分だからです。太陽の指輪がリストに載ったことは一度もなく、魔力の墓所と宝石の睡蓮はリスト入りではなく完全に禁止されています。
ゲームチェンジャー・リスト(53枚)
2026年2月9日の更新時点のものです。
白(7)
青(10)
黒(10)
赤(3)
緑(7)
多色(4)
無色(12)
- 古えの墳墓
- 金属モックス
- 死者の原野
- Glacial Chasm
- 厳かなモノリス
- ライオンの瞳のダイアモンド
- 魔力の櫃
- Mishra's Workshop
- モックス・ダイアモンド
- 一望の鏡
- 一つの指輪
- The Tabernacle at Pendrell Vale
指輪には独自のルール上の注意点もあります。指輪があなたを誘惑するのガイドで解説しています。
大量土地破壊、追加ターン、2枚コンボ
ウィザーズはブラケット開始時にこの3つを定義し、それ以来変えていません。
大量土地破壊とは、土地を破壊・追放・バウンスする、タップ状態のままにする、出るマナを変えるといった効果で、プレイヤー1人あたり4つ以上の土地に影響し、代わりの土地を与えないものです。ハルマゲドン、冬の宝珠、血染めの月が典型例です。ブラケット1〜3では例外なく使えません。
追加ターンは、連続させるときだけ問題になります。Coreのデッキに時間のねじれが1枚入っているのは問題ありません。時間のねじれから時間の熟達、さらに運命のきずなとつなぐよう組まれたデッキはブラケット4以上です。その時点で、追加ターンそのものがコンボだからです。Exhibitionでは、テーマに沿っていない限り追加ターンのカードは入れません。
2枚コンボとは、2枚そろうとゲームが終わる、全員を封じ込める、または無限ループになるカードの組み合わせです。極上の血と血なまぐさい結合が定番で、最初のライフの変化からループが始まり、卓全体のライフを吸い尽くします。Coreでは意図的には入れず、Upgradedでは6ターン目より前に揃わないなら入れてかまいません。大事なのは意図です。誰も狙っていなかったコンボがたまたま揃ってしまったら、ウィザーズの答えは「みんなで笑えるといいですね」です。
サーチは2025年10月まで4つ目の指標(ブラケット1〜3では「少なめ」)でしたが、何が該当するかで意見がまとまらず、この線引きはなくなりました。その代わりに、悪魔の教示者、吸血の教示者、神秘の教示者といった特に効率のいいものがゲームチェンジャーになり、4マナのDiabolic Tutorならどこで使っても問題ありません。
自分のデッキのブラケットを見極める方法
- ゲームチェンジャーを数える。 0枚ならブラケット1か2の可能性が残ります。1〜3枚なら少なくともブラケット3。4枚以上ならブラケット4か5です。
- 3つの指標を確認する。 大量土地破壊、追加ターンを連続させる構想、早いターンに決まる2枚コンボのどれかがあれば、デッキはブラケット4に上がります。
- 何ターン目かを正直に考える。 そのデッキはたいてい何ターン目に勝ちを狙えますか? 答えが4か5なら、カードリストがどれだけおとなしく見えても、ブラケット4のデッキです。2025年4月のウィザーズの言葉を借りれば、「ためらわずにブラケットを上げましょう」。
- ゲームの前に伝える。 「ブラケット3、ゲームチェンジャー2枚、コンボなし」と言うのに5秒もかかりません。それこそがこのシステムの目的です。
MoxfieldやArchidektはデッキリストからブラケットを推定してくれます。ただ、それは答えではなく下限と考えてください。サイトはゲームチェンジャーを数えられても、デッキが実際にどれだけ速く勝つかまでは見えないからです。
ブラケットの変遷
- 2025年2月11日: 5つのブラケットと40枚のゲームチェンジャー・リストでベータ版が始まります。Coreは「平均的な構築済みデッキ」、サーチはブラケット1〜3で「少なめ」とされていました。
- 2025年4月22日: 18枚がリストに追加され(テフェリーの防御、謙虚、ネクロポーテンス、オークの弓使いなど)、さらに新たに禁止解除された5枚も加わります。《つるむ面倒》と《三なる宝球》はリストから外れました。
- 2025年10月21日: ターン数の目安が加わり、サーチのルールがなくなり、Coreと構築済みデッキの結び付けもなくなりました。《召し上げ》、キナン、百合子、《食物連鎖》など10枚がリストから外れ、残りは51枚に。
- 2026年2月9日: 告別と生命の律動が追加され、53枚になりました。パネルが2026年のMagicConで実際の様子を見るまでブラケット自体は変更なし。ベータのラベルは年内に外れるかもしれません。
2026年10月の時点で、それ以降の変更はありません。
卓でのブラケット
ゲーム前の話し合いが終われば、ゲーム自体はいつもどおりの統率者戦です。ライフは40、統率者ダメージは21点、統率者税は唱えるたびにずつ増えます。ブラケットはそのどれにも影響しません。また、Pauper Commanderや誓い破りのようなコミュニティ・フォーマットは、ブラケットをまったく使いません。全体の比較はフォーマット一覧をどうぞ。
ブラケットが加えるのはターン数です。「最低6ターン」は誰かが数えていてこそ意味があります。4人戦では、今が5ターン目なのか7ターン目なのか、誰も覚えていません。
Lotusにはターン記録があり、ターン数を数えて今が誰のターンかを表示します。すでに全プレイヤー分記録しているライフ総量や統率者ダメージと並べて表示されます。ゲームの最初にオンにしておけば、ゲームのまとめで、ゲームが何ターン目に終わったかが正確にわかります。